初音ミクがじゃがたらも頭脳警察も歌うよ!
先日こんな記事を書きました。
初音ミクが泯比沙子を、赤痢を歌う時代が来るとは・・・
キャプテンレコードからリリースされた曲を初音ミクが歌う、という企画盤の紹介記事です。
10月発売で楽しみだなーなんて思っていたら、同じく10月発売でこんなものが。
ミク★パンク 創世編
パンク黎明期の代表バンドの曲を初音ミクらボーカロイドがカバー!選曲・監修はあのパンクマスター吉田豪!
ニコ動で活躍中のPが多数参加!
市蔵/うどんゲルゲ/kihirohito/キャプテンミライ/杉山サンダーU1(from猛毒)/梨本/BBれもん/耳ロボP
・伝説のバンドサンハウス」の菊がまさかの本人登場!ミクとのデュエット「レモンティー2012 菊ミクver.」収録!
(Diskunion HPより http://diskunion.net/punk/ct/detail/JP1009-1399)
お、吉田豪さんが選曲・監修ねー。
へー、猛毒のベースの方ってボカロPなんだー。
サンハウスの菊が初音ミクとデュエットかー。
ん?
なんだろう、このどうしようもない違和感。
だ、大丈夫かなぁ・・・
ってことで曲目と、元曲の動画紹介を。
バンドの一言紹介付き。
1. レモンティー(サンハウス)「2012菊ミクver.」 / うどんゲルゲ
(0:50くらいから)
後にシーナ&ロケッツを結成する鮎川さんがギターを弾いていたバンドです。めんたいロックの祖。
これ1975年の映像ですよ。
今から40年近く前にこれだけかっこいい日本のロックンロールがあるって素晴らしいですよね。
2. タレントロボット(アナーキー) / kihirohito
日本のパンクシーンでも早い時期に出てきたバンド。
政治色が強く、パンクパンクしたパンクですね。
3. 激しい雨が(THE MODS) / 杉山サンダーU1
70年代からずっと活躍してるロックバンド。
2007年に初めてメンバーチェンジが起きてたみたいですが、それまではずっと同じメンバーでした。
wikiによると福山雅治も好きみたいですよ。へー。
っていうか今回この曲を担当する杉山さん(猛毒)はカバーされる側でも問題ないくらいのに。
現VIVIAN BOYSの本多さんの若き姿も見られます。・・・これ本多さんだよな?
4. 気い狂いて(INU) / キャプテンミライ
この動画がPVなのか、素人のの手によるものなのか分かりませんが、すごい好きです。
今や芥川賞作家・町田康として有名な町田町蔵のバンド。
80年代関西パンクを代表するバンドですね。
ちなみに漫画「少女ファイト」の日本橋ヨヲコさんの前作「G線上ヘヴンズドア」に登場する主人公:町蔵の名は彼からとられたと思います。
日本橋さん戸川純とかあのへん好きみたいですし。
5. STOP JAP(スターリン) / kihirohito
これまた80年代を代表するパンクバンド・スターリン。
ライブでは豚の頭や内臓が飛び交い、ボーカルの遠藤ミチロウはオナニーをしたり。
センセーショナルなライブスタイルで当時雑誌なんかを沸かせたそうです。
銀杏BOYZの峯田さんなんかは絶対影響受けてると思います。
6. CRAZY DREAM(フリクション) / うどんゲルゲ
70年代後半に"東京ロッカーズ"という一つのムーブメントを作り上げたバンド。
1stアルバムは坂本龍一のプロデュース。
現在でもメンバーを変えながら活動中。(今のドラムは中村達也)
7. 裸の王様(じゃがたら) / キャプテンミライ
ファンクバンドだけど(だからこそ?)過激なライブパフォーマンスで話題になったバンド。
鶏を生きたまま食べたり・・・
そしてボーカルの江戸アケミは風呂場で事故死。
色んな意味で伝説のバンドです。
「やっぱ自分の踊り方で踊ればいいんだよ」この言葉は三軒茶屋にあるインディーズレコード屋・フジヤマの看板にもなっています。
8. 戦争反対(ラフィン・ノーズ) / 杉山サンダーU1
WILLARD、有頂天と共に"インディーズ御三家"と呼ばれたハードコア(気味)パンクバンド。
自分たちでAAレーベル立ち上げたり精力的に活動していました。
今でも変わらずにパンクしてるバンドです。
9. ノスタルジック・ボーイ(Bolsie) / 耳ロボP
別の曲ですが・・・
恥ずかしながら全然知らないバンドでした。
東京ニューウェイブに収録されてるバンドなのですね・・・
10. 魂こがして(A.R.B) / BBれもん
80年代に活躍したロックバンド。
アニメ「廻るピングドラム」内でカバーされて挿入歌として使われてたみたいですね。
これは・・・原型がないけどいい感じ。
11. ハベラス(ZELDA) / キャプテンミライ
インディーズガールズバンドの草分け的なバンド。
でも音的にあまり可愛くはなく、ニューウェーブな感じ。
民族音楽的なのも多いです。
この曲はミクに合いそう。
12. 人にやさしく(ブルーハーツ) / うどんゲルゲ
日本人にパンクを普及したバンド。
リンダリンダ、TRAIN-TRAIN、情熱の薔薇・・・
解散後、甲本ヒロトと真島昌利はTHE HIGH-LOWS、ザ・クロマニヨンズとして活躍していきます。
13. 銃をとれ(頭脳警察) / 市蔵
70年代に学生運動や反体制なんかと結びついていた本当に精神的にパンクなバンド。
ファーストアルバムは過激な歌詞により発禁になりました。
今でもちょくちょくライブしてます。
初音ミクには「さようなら、世界夫人よ」の方が合いそうな気がしますが・・・あえての選曲なんでしょうね。
14. 恋をしようよ(ルースターズ) / 梨本うい
めんたいパンクバンド。
ルースターズはカバー曲もアホみたいにかっこいいんですよねぇ。
この曲は「俺はただアンタとやりたいだけ」ってのがサビです。
いえい!
15. PINUP BABY BLUES(シーナ&ロケッツ) / うどんゲルゲ
元サンハウスの鮎川誠さんと、奥さんのシーナさんのバンド。
You May Dreamが有名なんですが、渋い選曲できましたね。
って感じです。
前回紹介した、「ミク★パンク ミッド・エイティーズ・オン・キャプテンレコード」よりは大衆性が増した感じでしょうか。
大体メジャーからリリースしたバンドばかりですし。
それだけに、ファンが多い・熱狂的だと思うので、このアルバムに対して反発する人が多数出てきそうです。
若い方、今までパンクなんて興味のなかった方々に聴いてもらうきっかけにはなると思うので、いい企画だと思うんですが。
(2012/9/10追記。全曲視聴動画)
うーん、それにしてもこれリクエストとか受け付けてくれませんかね・・・
そしたら絶対変身キリンにしますね。
ウェディングムーンとか赤い靴とか。
いーや、やっぱり8月4日!
(追記:もうあった。同じこと考える人はどこにでもいますね。雰囲気ぴったり。)